東京都内最多クラスの商店街がある大田区。
日々の商売・サービスの提供や、工夫をこらしたイベントの開催など、それぞれの商店街が地域の方々とつながり協力しながらまちを盛り上げる活動をしています。
そんな個性的で活発な大田区の商店街から、今年開催された「第18回 東京商店街グランプリ」に2つの商店街が出場。そのうち、東六郷の「水門通り商店街振興組合」が大田区初のグランプリを受賞しました!!
今回は、活発に活動するおおたの商店街の取組の一部をご紹介します。
若手の力と笑顔が輝く「水門通り商店街振興組合」
大田区東六郷・京急線雑色駅近くで活動する水門通り商店街振興組合は、設立70年以上の歴史がある商店街です。
コロナ禍で様々な地域イベントが開催できなかった頃、地域の方々のつながりが希薄化していると感じた青年部の現部長・澤さん、現部員の朝倉さんが「雑色駅前のスペースを活用して、何かまちが元気になることはできないか」と考えたことから始まったのが、水門通り商店街のマルシェ「G-round(ジーラウンド)」です。
「G-round」は、商店街の会長・小林さん、澤さん、朝倉さんをはじめとした20〜40代の青年部が中心となって、2021年12月から定期開催しています。
コロナの影響でなかなか会うことができなかった人同士・店同士が交流する場になったり、習い事の発表会ができなかった子どもたちの発表会の場になったり。
マルシェ内では近隣で活動するバンドの演奏や、子どもたちを対象にしたDJ教室も開催。開催前にはSNSで情報やクーポンを配信するなど、青年部の若手ならではの発想と工夫で、来て・買って・遊んで楽しいマルシェとなっています。
また、出店者からは出店料を集めるとともに事務局も自ら出店するなど、開催費用をマルシェの収入から捻出して持続可能な事業としてスキームを確立。マルシェは2021年12月以降、毎月1回開催し続けました(2023年12月現在は2か月に1回開催)。
G-roundの企画をする青年部(左から朝倉さん、澤部長、山田さん、北さん)
若手が中心となって持続可能な事業運営を行い、地域の人々が交流する、まさに「地域で描く円と縁」となるマルシェを開催し続けていることが評価され、今年の「東京商店街グランプリ」でグランプリの受賞となりました。
グランプリ受賞時の様子
青年部の朝倉さんは、グランプリ受賞の瞬間について「とにかく嬉しかったです!青年部のメンバーで、『まちに元気を取り戻したい!』という、自分たちの地域への想いを何度も確認し合って準備してきて・・・。今まで困難や悩んだこともたくさんあったけど、今回のグランプリに繋がっていたと思えばそれもいい思い出だなと思います。(笑)」と振り返っていらっしゃいました。
そして部長の澤さんからは、「僕たちの活動を評価いただくことができて、今まで協力してくださった皆さんへの感謝の気持ちがこみ上げました。それと同時に、ほっと安心もしています。G-roundの“想い”に共感してくれたたくさんの方々がいてくれたから、僕たちはここまでやってこれました。グランプリ受賞で終わりではなく、新たなステージに進むタイミングだと思っています。これからも皆さんと、まちを、商店街をもっと盛り上げていきたいです!」と、お話しいただきました。
水門通り商店街振興組合
場所 大田区東六郷2丁目(京急線「雑色駅」から徒歩3分)
フラッグ・アーケードで商店街を彩る「蒲田東口商店街商業協同組合」
蒲田駅東口の駅前広場やバス通りを主な拠点とする、蒲田東口商店街商業協同組合は、コロナ禍による集客減、店舗減少による組合費減収に加え、老朽化したアーケードの維持管理など、金銭面で様々な課題を抱えていました。
そこで、商店街が副業人材と協働し、フラッグやアーケードボードを活用した広告事業の収益化に取り組みました。
地元・蒲田にゆかりがある企業を中心に営業活動を行い、地域を盛り上げたい企業から広告収入を獲得。令和3年度の取組開始から徐々に事業スキーム、ノウハウを構築しました。
広告デザインは「地域が盛り上がるようなデザイン」を目指し、単なる企業広告ではなく、商店街を訪れる人・働く人が見て楽しくなるようなフラッグを掲出しました。この取組により、アーケードの修繕やミストシャワーの設置などを行いました。
蒲田東口商店街商業協同組合
場所 大田区蒲田5-23-5 (「蒲田駅」東口から徒歩3分)
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