空港羽田エリア

【特集】JALで働くスタッフに直撃インタビュー(前編)

(前編)憧れのお仕事について聞きました!

世界第5位の乗降客数を誇る羽田空港。
そんな羽田空港で働くJALのパイロット、CA、グランドスタッフ、整備士、グランドハンドリングの5名の方に集まっていただき、インタビューを実施!
普段なかなか聞くことができない貴重なお話をしていただきました。

※掲載している情報は公開日時点のものです。あらかじめご了承ください。

お話を伺ったみなさん

パイロット
B787機長
福島 潤さん

客室乗務員
マネージャー
岡部 有里さん

整備士
機体点検整備
篠崎 栞さん

グランドスタッフ
国際線旅客サービス
若林 由貴さん

グランドハンドリング
国際線手荷物・貨物の搭降載
工藤 友紀さん


――このお仕事を目指したきっかけは?
パイロット・福島さん:小さい頃からの夢でした。高校生の時に体育会航空部という、グライダーに乗る部活動に入っていました。そこで初めて飛行機に乗って操縦桿を握った時に「これだ!この仕事が最高だ!」と思ったのが最初です。

整備士・篠崎さん:高校3年生で進路を考えていた時、飛行機を舞台にしたドラマの再放送の中に出てきた女性航空整備士を見てあこがれたのがきっかけです。もともとバイクや車が好きで、メカいじりが趣味だったのですが、飛行機は趣味でいじることができないですよね。でも飛行機の整備士になれば堂々といじれると(笑)

グランドハンドリング・工藤さん:私も篠崎さんと同じで、高校生の時にそのドラマの再放送を見て、整備士に憧れて専門学校に進みました。その中で、グランドハンドリングという仕事を知りました。飛行機にコンテナを搭載したり、お客さまがターミナルから飛行機に渡るためのボーディングブリッジをつけたり、バックできない飛行機をトーイングカーで牽引したりする仕事など多岐にわたります。飛行機の中や近くで仕事ができて楽しそうだなと思い、今の仕事に就きました。


――仕事をする上で大切なこと、心がけていることは?
CA・岡部さん:CAに大切なのはコミュニケーション力ですね。仲間とのコミュニケーションという点では「お客さまにとって最高のサービス」になるよう、仲間を思いやり、常に感謝の気持ちを持ち、良いチームワークで仕事をすることが大切です。
また、お客さまとのコミュニケーションという点では、お客さまとは一期一会ですので「JALに乗ってよかった!」と思っていただけるよう、目の前のお客さまのご様子を察知し、お客さまの心に寄り添う言葉をおかけするようにしています。(それを私たちは「STEP IN」といいます。)
新人乗務員はそのSTEP INを躊躇してしまう場面もあるので、一緒にお客さまの所に出向き、少しずつ成功体験を作れるようにサポートすることもあります。
また、外国からのお客さまに多くご利用いただいているので英語でのコミュニケーション力も必須です。

グランドスタッフ・若林さん:グランドスタッフでも大切なのはコミュニケーション力だと思います。お客さまとのコミュニケーションにおいて、寄り添う心を持って接客しています。チェックインに代表されるカウンター業務ではお客さまとの会話の中から、例えば「新婚旅行」や「お誕生日」などのワードからどのようなことを希望されているのか感じ取るよう心掛け、できる限りお客さまのご要望にお応えできるよう寄り添って接客しています。イレギュラーなどが起きた際には厳しいお言葉を頂戴することもありますが、その中でお客さまに寄り添いベストを尽くすようにしています。
また、仲間と業務に当たる際は、確認会話を徹底しています。改札に代表されるゲート業務においては電話よりも聞き取りにくい無線を使用し会話するのですが、時間と闘いながら業務する中、確認行為を徹底し、推測に頼らず確実に業務を遂行できるよう心掛けています。




――印象的なエピソードを教えてください
CA・岡部さん:福岡-羽田便でご婦人が一人で乗っていらっしゃった時のことです。機内でのご様子から楽しいご旅行なんだろうなと思い、羽田空港でお見送りする際に「STEP IN」しましたら、東京で単身赴任中のご主人と羽田空港で落ち合い、結婚30周年のお祝いの北海道旅行であるということがわかりました。
その事をドアを開けに来てくれた空港のスタッフに伝えました。そのスタッフが今度は北海道行きの便のスタッフに伝え、その結果、北海道行きの便のキャプテンや副操縦士などのスタッフがお祝いのカードをサプライズで渡してくれたそうです!そのお客さまからは、「たいへん感動してとてもいい記念になりました!」と嬉しいお手紙を頂戴しました。

グランドスタッフ・若林さん:昨年入社し、先輩について教わっていた研修期間の時のことです。
成田-ニューヨークのJL004便が、出発後お客さまのご事情で戻らなくてはならない時があり、緊急でお客さまのホテルの手配、ラウンジへの案内などをしました。私は先輩社員についていくのが精いっぱいだったのですが、先輩社員はお客さまに不安な思いをさせないよう、冷静かつ丁寧に案内していました。お客さまも大変な状況であるということをご理解いただき、特に大きなクレームもなくスムーズにご案内する事ができました。その時の経験があったからこそ、どんな時も冷静になり、正確で丁寧なご案内することを肝に銘じています。


――お気に入りの飛行機はありますか?
パイロット・福島さん: 私が乗務しているB787型機です。9月にA350型機が就航しますが、それまではB787型機は弊社で一番新しい飛行機でした。特徴は3つあります。1つ目は燃費が良く、地球環境にやさしい事。2つ目はお客さまの快適性が向上した事。気圧高度を低く抑えることができるので、上昇・下降時でも耳が痛くなることが少なく、長時間のフライトでも体調を快適に保つ事ができます。3つ目は性能がいい事です。成田空港や羽田空港からヨーロッパや北米などへ飛んだ時、最初から高い高度を飛ぶ事が出来ます。つまり、高度の選択の幅が広いため、より揺れない高度を選択できるのです。計器にも新機軸が導入されており、安全性もさらに向上しました。

整備士・篠崎さん:
B767型機とB737型機です。B767型機は専門学校で初めて取った資格が、B767型機の一等航空運航整備士で、初めて触った大きな飛行機という事で愛着があります。B737型機も入社して初めて取った資格がB737型機の一等航空整備士だったので、お気に入りです。2年くらいかけてしっかり勉強してきた飛行機なので、とても思い入れがあります。



B787型機




B767型機





――仕事をしていて大変なことを教えてください
パイロット・福島さん:
命をお預かりする仕事ですので、厳しい訓練を乗り越えなければならず、それが予想以上に厳しかったことです。資格を維持するためには、毎年厳しい訓練と試験に合格しなければなりません。定期的にシミュレーターの試験、身体検査、技量検査などがあり、様々な点から常にチェックされています。

整備士・篠崎さん:
格納庫で長期間かけて飛行機を整備することが多いのですが、時々、機内の映画などを見るディスプレイを整備することがあります。離着陸の合間の作業で、チーフCAからは「あと何分で整備は完了しますか?」と聞かれ、時間に追われながら作業する点が大変です。

グランドハンドリング・工藤さん:
屋外作業の寒さは予想以上でした。また、現在輸出入作業が多く、豊洲市場から運ばれたものをお昼前の便に搭載する事があるのですが、その荷物を待たないと飛行機が出発できないので、お客さまがすでに搭乗しているのに荷物を待たなければならないという非常にドキドキする状況も多々あります。そんな中で、定刻に飛行機を送り出せた時は、すごく達成感があります!
グランドハンドリングでは、手荷物の搭降載業務でパワーアシストスーツという着用型ロボットを導入しています。荷物をベルトコンベアから降ろす際に、腰から背中にかけてサポートし、体がガクンと落ちないようブレーキがかかる仕組みになっています。年齢や性別に左右されずに体の負担を軽減する事が出来るので、心強いアイテムになると思っています。








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