ANA Blue Baseとは?
ANA Blue Base Tourロゴマーク。楕円はANAグループ全社員のパワーの象徴であり、機首を上げた飛行機のシルエットには「未来へ飛び立とう!」という思いが込められています。
ANA Blue Base(以下ABB)は、京急空港線穴守稲荷駅から徒歩約7分、羽田空港の近くにある訓練施設。これまで羽田空港周辺に点在していたANAグループの訓練、教育、研修機能を一か所に統合したもので、敷地面積3万㎡以上の日本最大級の施設です。
「Blue」はANAのコーポレートカラー(象徴する色)であり、「Base」はこの施設が「ANAブランドの出発点、ANAグループ全社員の原点、社員を支える基盤」であることを意味しています。
エントランスから見て奥行き感がすごいABBの外観。内部はどうなっているのでしょうか?
期待が高まります!
さて、ABBツアーの見どころは大きく分けて3つです。
①最新鋭の訓練機器
飛行機の揺れなどをリアルに再現できる客室乗務員訓練用設備は日本初導入!
②リアルな訓練が見られる
ナビゲーター(現役社員)の解説を聞きながら、建物3階の見学専用エリアから、実際に行われている訓練の様子を見ることができる!
(訓練が行われていないこともあります。)
③ホンモノに触れることができる
本物のビジネスクラスのシートや飛行機のタイヤ、訓練で使用されていた模擬コックピットなどに触れることができ、記念撮影もできる!
それでは、実際にツアーを体験してみましょう!
いざ!ABBへ
きれいなブルーの見学ツアー専用入り口。
見学ツアー専用入り口から入ります。入館時に検温、消毒を行います。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、現在、ツアーは1日3回、参加人数最大10名で実施しています。
(一部開催がない場合もあります。)
まずはチェックイン~エントランスエリア
空港さながらのカウンターでチェックイン。
ツアー開始時刻の10分前までにチェックインを済ませます。入館は30分前から可能。ツアー開始までのウェイティングスペースも見どころが盛りだくさんなので、少し早めのチェックインがおすすめです。
チェックイン時に渡される入場チケット、ロッカーキー、タッチペン。入場チケットは航空券がモチーフ。
ツアー中、画面操作が必要な展示ではこのタッチペンを使い、ツアー終了後は記念品として持ち帰ることができます。
ロッカーキーには番号だけでなく、なにやらアルファベットが書かれていますが…?
航空業界用語① スリーレターコード
ロッカーキーのキーホルダーに書かれているアルファベットは空港名を表す「スリーレターコード」。世界中のすべての空港は3つのアルファベットで表されます。手荷物のタグなどに大きく印字されているのでご存知の方も多いのではないでしょうか。羽田空港(東京国際空港)のスリーレターコードはHNDです。
LAX(ロサンゼルス)、SFO(サンフランシスコ)など、海外の空港のスリーレターコードがずらっと並んでいます。
見学専用エリアは荷物持ち込み不可のため、荷物はロッカーに預けます。ただし、スマホやカメラは持ち込み可のため、カバンから出して持っていきましょう。訓練エリアは写真撮影禁止ですが、ツアー最後の「Experience ANA」では記念撮影ができます。
ANAの歴史や空港で働く人の仕事を予習~ラウンジ①
正面の壁はスクリーンになっていて、ANAの歩み、これまで所有してきた機材や客室乗務員の制服の変遷など、ANAの歴史がわかるアニメーションを見ることができます。
ツアー開始までのウェイティングスペースであるラウンジでは、ANAの歴史や空港で働く人たちの仕事を知ることができます。
ボーイング787の30分の1モデルプレーンの下には1機の飛行機が出発するまでの景色が流れています。横のモニター画面をタッチペンで操作すると、プレーン下の景色のタイミングで、どこでどんな仕事が行われているのかがわかる仕組みです。
制服を着てみよう!~ARフォトスポット~ラウンジ②
AR(拡張現実)技術により着替えることなく、ツアーで見学できる運航乗務員、客室乗務員などの制服のデジタル着用体験ができます。
人気のグッズはここでチェックしてオンラインで購入
~ANA Blue Base SHOP~ラウンジ③
ABB限定商品はありませんが、モデルプレーン、ウミガメペイント「FLYING HONU」のモデルプレーン、タンブラー、オリジナルてぬぐいなどANAグループで販売している商品の中でも人気のグッズが並んでいます。ここは展示のみですので、購入はオンラインで。
ツアースタート!~出発ゲート①
出発のアナウンスが入ったらチケットを改札機にかざして、ツアーに出発します。
航空業界用語② 航空会社コード
通常便名には2文字の航空会社コードが付きます。ANAを2文字で表す場合は「NH」(例えば「NH111便」など)。これはANAの始まりが「日本ヘリコプター輸送」という会社だったことに由来しています。そんなANAの原点ともいえる創業時に活躍したヘリコプターが保存されています。ツアー中、どこかのタイミングでチラッと見ることができますよ。
エレベーターで3階へ~出発ゲート②
エレベーター内には巡航高度に達した飛行機が描かれており、雲の上に抜けた飛行機の窓から見える空の色が再現されています。
見学専用エリアに進む前に…
ツアーのはじめに、シアター「Tour Base」でABBの施設概要やツアー内容についてのガイダンスを受けた後、「ANA Care Promise Station」というコーナーへ。ANAグループの新型コロナウイルス感染予防への取り組みを知ることができます。
3階から訓練を見下ろす見学専用エリア
さあ、いよいよ本物の訓練を見学できるエリアへ。グランドスタッフ、客室乗務員、貨物スタッフ・グランドハンドリングスタッフ、整備士、運航乗務員、空港で働く6つの職種が訓練を行う5つのエリアを3階から見下ろします。
工夫が凝らされた展示パネルや説明用のムービーのおかげで、各職種の仕事内容、訓練内容がよくわかります。また気になることがあったら、ナビゲーターに質問しても大丈夫。話が広がり、ツアーの楽しさが増します。せっかくの機会なので、ナビゲーターの方にどんどん話しかけてみましょう。
航空業界用語③ モックアップ
航空業界用語というわけではないようですが、訓練施設では「~モックアップ」という名称をよく見聞きします。モックアップとは実物大の模型のことで、リアルな訓練のためには欠かせない設備です。
グランドスタッフ
グランドスタッフの訓練施設「SPECIA」では、空港と同じ環境を再現。空港で実際に使用する端末を設置しているので、なんと、ここで航空券の発券もできるのです!
グランドスタッフの訓練では、搭乗手続きなどの通常業務はもちろんのこと、言葉使いや立ち居振る舞いなど、接客のスキルも重視されているそうです。
客室乗務員
①緊急着水訓練用プール
取材時にはちょうどプールを使った緊急着水訓練が行われていました。訓練中の社員の方が次々に水に浮かぶ緊急脱出用スライドに乗り移っていました。今回は2つの職種の合同訓練だったため、客室乗務員だけでなく運航乗務員の姿も。緊急着陸の際に滑り降りるスライドは、海上に着水した場合はラフト(いかだ)として使用するため、この後、切り離しの操作を確認していました。
②これが日本初のモーションモックアップ!
上空での大きな揺れなどをリアルに再現できる、日本初導入のモーションモックアップ。取材時には動いているところは見られませんでしたが、ナビゲーターの方によると結構激しく揺れるのだそう。
貨物スタッフ・グランドハンドリングスタッフ
貨物を安全・安心に取り扱うことが最重要ミッションである貨物スタッフと、飛行機を誘導したり、荷物を積み下ろしたりと飛行機の周りで到着・出発の業務を行い、安全運航を支えるグランドハンドリングスタッフ。
ここでは、フォークリフトで荷物を運ぶ際に使用するパレットの扱いや、形状が異なる貨物を効率よく積む技術を習得するための訓練が行われています。まだ訓練は行われておらず、2022年度以降に開始予定とのことです。
整備士
本物のエンジン!
左:ボーイング787、右:ボーイング767の本物のエンジン!
大きな金属の固まりがドーン!と置かれた、整備士の訓練施設「Maintenance Training Mock-up」。なんと、これがエンジン!
整備士の場合、ABBでは新入訓練がメイン。ネジの締め付けなど整備作業の基礎中の基礎などから、すべて本物を使って叩き込むのだそうです。
実機でのミスは決して許されませんが、1つのミスが招く結果を見知っておくことも大切な経験。ミスを想定した訓練ができるのも、専用施設ならでは。
エンジン以外にもタイヤや切断された翼、窓やシート付きキャビン(客室)の一部なども置いてあります。
運航乗務員
①迫力あるフルフライトシミュレーター
フルフライトシミュレーター3機を備えた運航乗務員の訓練エリア。取材時にちょうど訓練が行われており、大きく縦に横にと動いていました。
②パイロットの訓練を体感~FLIGHT SIMULATION
無線で行われるコックピットと地上とのやり取りや、悪天候時のシミュレーション映像など、パイロットの訓練の一部を体感できます。
航空業界用語④コックピット
パイロットの職場、飛行機の操縦席といえば、「コックピット」。最近では「フライトデッキ」という名称も使われるようです。
ツアーは、長い1本の通路を奥へ奥へと進んでいきます。最奥部にある運航乗務員の訓練エリアの見学を終えるとUターンして、同じ通路を戻るのですが、行きに見たときには人がいなかったエリアで新たに訓練が始まっていたり、ナビゲーターの方とお話が盛り上がったり……ただの帰り道ではなく、また違った発見のある復路でした。
見学コースの至るところには、ANAで働く人のイラストが温かいタッチで描かれています。
真ん中は吹き抜けになっており、1階の長い長い通路(250m!)が見下ろせます。滑走路のようでかっこいい!
「Experience ANA」で記念撮影
訓練エリアを終えると、最後は記念撮影ができる「Experience ANA」に移動します。本物の機材に触れることができ、チェックインカウンター、タイヤ、ビジネスクラスのシート、模擬コックピット、パッセンジャーボーディングブリッジ(旅客搭乗のための橋)の操作盤などがあります。
各職種の仕事を説明するタッチパネルがここにもあるので、ツアー中に学んだ知識の再確認もできます。
コックピットはすごいボタンの数!押したり引いたりできます。
ビジネスクラスのシートの座り心地が体験できます。
重量、スピード、衝撃と三拍子揃った過酷な状況で働く飛行機のタイヤ。実際に触ってみると、とてもかたい!乗用車用タイヤと比べるとかなりの頑丈さです。
パッセンジャーボーディングブリッジの操作盤は通好み。機械の操作感がたまりません。
ツアーの締めくくり~ANA & Beyond
ぐるっとスクリーンに囲まれたシアターでエンディング映像が流れます。
あっという間に90分が終わってしまいました!
最後にANAの方にお話を聞きました
ANAホールディングス株式会社広報・コーポレートブランド推進部の日髙かおりさん(右)、同部ナビゲーターの村上志麻子さん(左)、木下優華さん(中央)
ツアー終了後、ANAホールディングス株式会社広報・コーポレートブランド推進部の日髙かおりさんにお話を伺いました。
――ABBツアーのコンセプトを教えてください。
ABBツアーのコンセプトは
「ANAグループの現役社員が訓練施設をご紹介!~「安全・あんしん」な空の旅づくりの舞台裏を、見て、知って、触れて、次は飛行機へ!~」です。
航空運送事業を担うANAにとって「安全」は経営の基盤です。「安全」の堅持に取り組み、さらなるサービス・品質向上に努める「あんしん、あったか、あかるく元気!」な ANA グループ社員の原点を見学ツアーでご体感いただき、より安心してANAの飛行機にご搭乗いただきたいと考えています。
――ツアーの特徴、魅力は何でしょうか?
空港で働く主な6職種の訓練施設や実際に訓練をしている様子を一度に見学できるのは日本のエアラインで初めての試みです。小さなお子様から大人の方まで楽しめるよう、各種展示物や映像などにも工夫を凝らしています。各展示に込められたそれぞれの職種の想いも感じていただけることと思います。ただ見学するだけでなく、ANAの歴史も含め多くのことを知って、学んでいただけるということがABBツアーの特徴です。
また、最大の魅力は、現役のANAグループ社員(ナビゲーター)がご案内するという点です。ナビゲーターとのコミュニケーションも楽しみながら、見学・体感いただければと思います。ABBツアーは、私たち社員にとっても、普段はなかなか聞くことのできないお客様の生の声をうかがえる貴重な機会です。こちらから一方的に伝えるのではなく、お客様との相互コミュケーションを大事に、ツアーを行っていきたいと思います。
――真剣な訓練を受けながら、同時に「見られる」立場になる社員の方からはどんな感想が寄せられていますか?
社員からは次のような感想が寄せられています。
「私たちANAグループ社員が真剣に学び、訓練に取り組む様子をご覧いただくことがお客様のフライトへの安心感につながればと思います。見られることで訓練に臨む姿勢がより引き締まります。」
「お子様や学生の皆様にも多くお越しいただき、航空業界やANAを好きになってもらいたい。そして、未来のANAグループ社員となってくださることに期待したい。」
これらはABBで訓練を受けた社員の感想の一部ですが、職種に関係なく、多くの社員が同じ想いを抱いています。
表面的なイメージだけでなく、中でどんなことが行われているのか、実際の社員の姿を見ていただきたいです。特に安全に対する考え方は、言葉で説明するだけなく、どんな取り組みをしているのか、社員はその取り組みにどんな姿勢でのぞんでいるのか、見ていただくことでお伝えしたいですし、それによって生まれる緊張感を大切にしたいと思います。
また、小さなお子様や学生の皆様の未来に、なにかお手伝いができるとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
――最後に、ABBツアー未体験の方にメッセージをお願いします。
ABBは日本最大級の訓練施設で、世界最新鋭の訓練機器を多く導入しております。どのような訓練機器を使用して日々ANAグループの社員が訓練を行っているのかをご覧いただくとともに、安全運航のために努力し、「あんしん、あったか、あかるく元気!」に世界へ、未来へ、挑戦し続ける姿を感じていただければと思います。
また、こうしてABBが完成、稼働することができたのも大田区をはじめ地元の方々の多くのご協力があってこそ。地域の皆様にも、ABBでの社員の姿を見ていただきたいです。
このABBツアーが、お客様との新たな出会いの場となることを期待しています。