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【特集】「都心でキャンプ」のレア体験~大田区の宿泊キャンプ施設に行ってみよう~

キャンプブームが続いています。「車で遠くの山奥や川の近くへ」という方は多いかもしれませんが、実は東京23区内には、宿泊を伴うキャンプができるスポットが3カ所もあります。しかもその内の2カ所が大田区内にあるのです(もう1カ所は江東区若洲公園キャンプ場)。今回は大田区内で宿泊もできるキャンプ施設を紹介します。都心でキャンプという“レアな体験”を楽しみましょう!

キャンプ初心者にもおすすめ!

平和島公園キャンプ場


平和島公園のシンボルでもあるカリヨン(鐘)と噴水
京急線平和島駅より徒歩10分。アクセスしやすい平和島公園には、自然の地形を模して造られた3つのキャンプ区画があります。かつては1区画1サイトだったのですが、利用者のニーズを受け、2022年に18サイトに増床しました。

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サイト……テントなどを張って生活の拠点とするスペースのこと



リニューアルに加え、管理人さんによる毎日の丁寧な整備により「炊事場もトイレもきれいで使いやすい」と、キャンパーから評判の高いキャンプ場です。


各区画の特徴を詳しく確認していきましょう。
● A区画:遊具広場に隣接していて、人工の川が周囲を流れている。
● B区画:ハンモックボールやウッドデッキが設置されたサイトがある。
● C区画:コンセルリンクがあり、C区画内の全サイトを予約すると、キャンプファイヤーができる(キャンプファイヤーは、事前に大森消防署への届け出が必須)。

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コンセルリンク……焚き火台、ファイヤーサークルとも呼ばれる



A区画には滝のある清流が流れ、子どもが遊べる遊具広場も隣接しています

左の写真はB区画。手前にウッドデッキがあります。右はC区画の全景です
「A区画は遊具広場のすぐ横なのでご家族連れに、B区画はサイト同士が近接していないのでプライベート空間を重視したいキャンパーに人気です。C区画は大型テントを使いたい方が多いです」と話すのは管理人の井出雄矢さん。A・B区画はサイトごとにテーブルやカマド、ウッドデッキやハンモックハンガーなどの設備があるため「C区画よりやや割高」とのことですが、それでもリーズナブルな利用料金となっています。

〈1泊キャンプ情報〉※日帰り利用の詳細は公式HPでご確認ください。
利用時間:17:00~翌9:00(利用手続きは~18:30まで)※18歳未満だけの利用は不可。
当日利用の場合は18:30までに管理事務所で受付。
利用人数:人数制限はありませんが、使用面積から各サイト4~6名ほどの利用が目安。

税込利用料(1区画ごと)区内在住・在勤者区外在住者
A・B区画1,000円1,200円
C区画800円960円

その他の注意事項:ペット不可。キャンプ場でのレンタル品、販売品はなし。残り炭や灰を含むゴミは持ち帰り。
公式HP:https://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/sports/camp/heiwajima_camp.html

利用したいサイトと日程が決まったら、大田区の公共施設利用システム「うぐいすネット」から予約をしましょう。申込多数の場合、利用は抽選となります。

うぐいすネット 空き状況の確認はこちらから
https://www.yoyaku.city.ota.tokyo.jp/ota-user/mainservlet/UserPublic
※うぐいすネットの利用には所定の受付窓口での登録が必要です。

公園では機材のレンタルや食材の販売はありませんが、車で5分とかからないところに大型商業施設があります。この利便性は都心キャンプならでは。


キャンプ場の設備の一例。公園内にはバリアフリートイレも設置されています
キャンプの楽しみといえばアウトドア飯。各区画に炊事場がありますので、調理はそちらで行いましょう。カマドが設置されているサイトもありますが、それ以外の場所でバーベキューコンロなどを置きたい場合はたき火シートを持ち込むか、施設内のブロックを使いましょう。

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たき火シート……耐火・耐熱のシート。下の写真のテントの前、たき火台の下に敷かれているのがたき火シート。熱や火の粉から地面を守ります。



▲サイト内にあるブロック。この上でも火を使えます

▲手前のシートがたき火シート

公園内で予約不要で楽しめる場所として、遊具広場のほかにプールがあります。1年中利用できる屋内には25mプールと幼児用のプールが、夏季だけ利用できる屋外にはなんと50ⅿの大型プールと子ども用プールが完備されています。隣接する平和の森公園には、40種類もの遊具が設置されたフィールドアスレチックもあります。それぞれ利用料はかかりますが、子どもたちの遊び場として大人気です。

大田区平和島公園プール
https://www.heiwajima-pool.jp/

平和の森公園フィールドアスレチック
https://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/sports/fieldathletics.html


本格的な遊具がそろう、平和の森公園フィールドアスレチック
「都心では自然を感じながら遊べる場所が減ってきています。当キャンプ場は都心からもアクセスしやすく遊具広場もあります。お子さま連れのご家族には積極的に利用してほしいです」と管理人の井出緑さん。もう1つ平和島公園で注目したいのが、管理人さんたちが大切に育てている植栽と四季折々の景観です。


取材当日(初夏)には美しいオリエンタルリリーが咲き誇り、管理人さんが吊るした風鈴が涼しげな音を響かせていました
春にはボタンやチューリップ、夏にはアジサイやアメリカンフヨウ、秋にはヒガンバナやモミジなどが来場者を出迎えてくれます。さらに園内の看板にも注目。よく見ると、ほとんどが手書きなのです。公園を守る方々の細やかな気遣いとあたたかみが随所に感じられます。


左から春のボタン、秋のモミジ、冬のフクジュソウ
管理人さんより
当キャンプ場を快適に利用できるのは、利用者の皆さんがルールをしっかり守ってくださるからです。都心のキャンプ場は、足りないものがあればすぐに買い物に行けるし、どうしても困ったらキャンプを止めて帰ることだってできます。「いつか山でキャンプをするのが夢」という初心者のキャンプスタートの場としてはぴったりではないでしょうか。当キャンプ場は、住宅街もある都心に位置するため少しルールが厳しいかもしれません。でもこれを守れる方ならばどこのキャンプ場でも楽しめるはず。大自然でのキャンプデビューも遠い夢ではありませんよ。

井出雄矢さん(左)と緑さん(右)親子は、15年以上、キャンプ場を管理しています
大田区立平和島公園キャンプ場
住所
大田区平和島4-2-2
平和島公園管理事務所
電話
03-3765-0403

23区内唯一のオートキャンプサイトがある

城南島海浜公園キャンプ場


城南島海浜公園のキャンプサイトには飛行機が見える場所もあります
城南島の端に位置する城南島海浜公園には、都内で唯一のオートキャンプサイトがあります。

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オートキャンプサイト……車の乗り入れ・駐車ができるキャンプサイトのこと。駐車場から荷物を運ぶ手間が省けます。

オートキャンプ場では、サイトまで車を乗り入れることができるか、またはサイトに車を横付けできます。


オートキャンプは荷物の持ち運びが容易なうえ、テントを張らずに車内で寝泊まりすることもできるため、本格派から初心者まで人気のスタイルです。


車ごとサイトまで移動できるので、大きな荷物も楽に運搬できます
オートキャンプ場以外にも、園内にはテーブル、イス、カマドが設置されたキャンプ場があります。利用予約は電話のみの受付です。予約の際にキャンプ場の指定はできますが、サイトは選べません。どこになるのかは当日までのお楽しみとなります。
※飛行場が見えるサイトは一部のみとなります。また着陸コースによって変動します。



〈1泊キャンプ情報〉※日帰り利用と2泊以上の詳細は公式HPで確認してください。
利用時間:11:00~翌10:00、または11:00~翌21:00
当日利用の場合は10:30~15:50までに管理事務所にお越しください。
利用料金:利用時間で料金が変わります。

税込利用料1泊2日(宿泊は3泊まで可能)
翌10:00まで翌21:00まで
オートキャンプ場1区画4,000円6,000円
第一キャンプ場高校生以上600円900円
小中学生300円450円

※第二キャンプ場は宿泊不可。冬季(12~2月)は全キャンプ場が日帰り利用のみになります。
その他の注意事項:ペット不可。ゴミは持ち帰りですが、炭や薪は廃棄場所あり。
公式HP:https://seaside-park.jp/park_jonan/bbq/

城南島海浜公園の管理事務所では、鉄板・網のレンタルと薪・炭・着火剤の販売はありますが、食材の取り扱いはありません。何を焼いて食べるか、考えるのも楽しみの一つ。事前にしっかりと準備して行くことをお勧めします!せっかくなので大田区の地ビールで乾杯するのもいいですね!


アウトドアで食べるご飯は格別の味です
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城南島海浜公園の魅力は、さまざまな景色が楽しめるところ。キャンプの準備がひと段落したらカメラを持ってビュースポットを訪れましょう。公園内のつばさ浜はお台場海浜公園、葛西臨海公園に次ぐ、東京港で3番目の人工海浜(砂浜)です。ここではアサリの潮干狩りができますが、アサリは自然発生のため、年々数が減っています。「採れたら運がいい」くらいの気持ちで挑戦しましょう(2.5cm以下のアサリは自然保護のため持って帰れません)。


公園の北側は都心、南側は空港に面しており、東側は砂浜が広がっています
羽田空港を離発着する飛行機、海の向こうには都心の街並みと、貨物船から積み荷を降ろす際に用いられるハンマーヘッドクレーンやガントクレーンが並ぶのが見えます。朝から晩まで、刻々と姿を変える「東京」を堪能できるのは、城南島海浜公園でのキャンプの醍醐味です。

管理人さんより
第一キャンプ場とオートキャンプ場は、日帰りでも21時まで利用できます。ただし火の使用は20時までです。夜間はライトも最小限にして、静かな夜を楽しんでください。……といっても立地的に飛行機や工場の騒音がありますので、苦手な方は耳栓のご用意を。上空を飛行機が行き交い、普段、皆さんが働かれている都心を眺めることができるのはここならではです。特に夜景は素晴らしく、東京タワー、レインボーブリッジ、スカイツリーなどが一望できます。毎日の喧騒を忘れ、非日常な時間をゆったりと過ごしてください。

城南島海浜公園所長 足立崇夫さん

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都立城南島海浜公園
住所
大田区城南島4-2-2
城南島海浜公園管理事務所
電話
03-3799-6402(9:00~16:30/定休日 水曜日・年末年始)
【コラム】大田区にある野外BBQスポット
「宿泊キャンプはハードルが高いけれど、アウトドアご飯は楽しみたい」という皆さんのために大田区内で野外BBQができるスポットをご紹介します。
※全箇所、灰や残り炭を含むゴミは持ち帰りです。食材含む機材は各自でご用意ください。
①都立東海ふ頭公園
予約不要。自由利用。高架下の広場周辺でBBQが可能。利用は10:00~日没まで。
②都立京浜島つばさ公園
予約不要。自由利用。北端の芝生広場でBBQが可能。利用時間は10:00~日没まで。
 ※①②の問い合わせは大井ふ頭中央海浜公園管理事務所(03-3790-2378)
③大田区立本門寺公園キャンプ場
うぐいすネットで予約。有料(大田区内利用者1,000円、区外利用者1,200円)。カマドや水道が設置されているので使いやすい。利用時間は9:00~16:00。


大田区内のキャンプ特集、いかがでしたか。都心だからこその楽しみ方が数多く見つかりました。そして、誰もが心地よく過ごせるキャンプ場であるためには、キャンパーがしっかり意識して利用することが大事であることも実感しました。

大田区内にはまだまだ注目のスポットがたくさんあります。あなただけの「おおた推し」スポットを見つけてみてください! 見つけたスポットは、ぜひSNSへ投稿を。その際は#uniqueotaをつけてくださいね!

大田区シティプロモーションサイトUniqueOtaでは、「他にはない、大田区ならではのユニークな場所と出会えるまち」を合言葉に、区内のさまざまな魅力を発信中です。

ぜひ、あなたの興味あるコンテンツを探してみてください。次回の特集もお楽しみに!
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