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【特集】好評につき「大田市場」第2弾!一般の人が楽しめる買い物&グルメを紹介!

東京都が開設する中央卸売市場である「大田市場」は、「青果」「水産」「花き」の3つの部門を扱う物流の拠点です。その取扱量・取引金額は日本最大級を誇り、国内各地はもちろん、海外からもさまざまな商品が集まります。


「青果」「花き」の部門では一般の人の買い物はできませんが、「水産」部門には、私たち一般の人でも買い物を楽しめる機会があります。それが月に1回、第4土曜日に開催している「さかなの日」。さかなの日に大田市場を訪れて、市場ならではの買い物とグルメを満喫してきました!

大田市場ってどんな施設?



平成元(1989)年に開場した大田市場は、東京都に11ある中央卸売市場の一つ。「青果」「水産」「花き」の3つの部門があり、その広さは、なんと東京ドーム約8.5個分(約40万平方メートル)! 都民の生活を支える物流の拠点として非常に重要な役割を果たしており、全国の農産物や水産物、観賞用の植物の流通を担っています。

展示室や見学コースも設けられており、私たち一般の人でも、市場の様子を見学することが可能です。早起きして訪れれば、活気のあるせりの様子を見学することもできますよ!

詳しくはこちら!
【特集】誰でも楽しめる「大田市場」~都内の中央卸売市場唯一の「青果」「水産」「花(か)き」総合市場~ | Unique Ota

水産部の「さかなの日」に行ってみました!

大田市場水産部



やってきたのは大田市場の水産棟。屋根についている、こちらのお魚マークが目印です。

「さかなの日」は、毎月第4土曜日に開催されるイベントで、一般の人も仲卸の店舗で、普段は手に入らないような新鮮な魚介類をお得に購入することが可能です。



開催時間は午前6時~9時ごろと朝早め。8時を過ぎてしまうと、魚の数が少なくなってしまうため、早めに訪れるのがおすすめです。

水産棟の中にある仲卸店舗が通常取引をしているのは、スーパーや魚屋などの「小売業者」や、レストランなどの「飲食業者」。しかし、この日は一般の人の買い物も多いため、少量パックの商品を店頭に並べている店舗が見受けられました。


新鮮なまぐろが大人気

販売している隣では、まぐろを下ろしていました。なんと、一日に100匹程度をさばくそうです

少量で買えるパックがお手軽

下ごしらえができる人はこちらもおすすめ。新鮮そのものです

大きなタラバガニの入った水槽も見かけました!

持ち歩き用の氷をいただきましたが、大物を買いたい人は、クーラーボックスや保冷バッグを持参した方がよいかもしれません

水産棟に並ぶ箱形の設備の正体は?


水産棟の一角には、箱がいくつも並んだような一風変わった設備が見られます。実はこれ、魚を入れるための水槽です。

この水槽は、市場で商品を仕入れる「大卸」と呼ばれる卸売業者が、魚の鮮度を保つために使っています。魚を生きたまま保管して、新鮮な状態で取引できるようにしているのです。



特別に、水槽の中の様子を見せていただきました!



水槽の中には専用のケース(カセット)が積み重ねられており、各ケースの仕切りに鯛などの魚が一匹ずつ収まっています。

実はこの状態が魚に最もストレスをかけずに保管できる方法だそう。また、狭い水槽内でたくさんの魚を傷つけることなく保管するためにも最適な方法です。

水産棟にある水槽は、大小合わせて23基。こんなに多くの水槽があるのは、異なる環境から仕入れた魚をそれぞれに適した環境で保管するため。水槽の海水はできるだけ魚の産地のものを使用し、最適な水温に管理されています。


大きな魚は、大きな水槽に余裕をもって泳がせて保管します。今回は、特別に中の魚を見せていただきました

カナダ産のオマール海老の水槽もありました
鮮度は魚の美味しさの要です。遠い産地の美味しい魚を味わえるのは、新鮮さを保つための、こういった工夫があるからなのですね!

「山小三」 牡蠣の専門店

続いて向かったのは、牡蠣専門の仲卸のお店「山小三(やまこさ)」です。



牡蠣といったら、鮮度が安全性に直結する海産物ですね。どのような管理がされているのか、保管の様子を見せていただきました!



通していただいたのは、一年中気温が10度に保たれているというこちらの部屋。

壁には牡蠣の保管庫が設置されており、その中の温度はさらに低い5~6度。牡蠣を乾燥させないように、滅菌された塩水が、ミストとなって循環する仕組みが備わっているそうです。



牡蠣に含まれている各産地の海水は、牡蠣の美味しさを決める大切な要素のひとつ。その風味を保つため、産地の海水ごと保存できるのがこの方法なのだそう。山小三が牡蠣の安全性と美味しさの確保のために自社で開発した、オリジナリティあふれる保管庫です。


北海道の仙鳳趾(せんぽうし)。取材時の10月ごろは、卵を抱えていることも多く、ねっとりと白子のような食感を味わえます

香川県小豆島のオリーブオイスター。小さめの殻に身が詰まっていて、プリッとした歯ごたえと濃厚なコクがあります
時期によって10~20種類の牡蠣が揃っているそうなので、食べ比べも楽しそうですね。各地の新鮮な牡蠣を手に入れたい人は、訪れてみる価値がありますよ!

年の瀬の買い物は、大田市場水産棟で!


水産部門では、令和6年の年末の12月26日~30日 に、新聞の折り込みチラシで大々的に告知して、一般のお客様を中心に買い物を楽しんでもらう「さかなの日」を実施するそうです。

お正月の準備に、市場の新鮮な魚介類をお得に買える大チャンス! お正月の準備のための食材も取り揃える予定だそうですので、ぜひ訪れてみてくださいね。

※一般の人向けの駐車場はありませんので、公共交通機関のご利用をお願いします。


市場ならではの買い物&グルメを楽しめる
「大田市場やっちゃば横丁」へ


水産棟での買い物を満喫したら、ひと休みにおすすめなのが「やっちゃば横丁(関連棟)」です。



やっちゃば横丁は、大田市場で働く人や取引を行う事業者に、飲食や必要な資材の販売などのサービスを提供する店舗の集まり。一般来場者もグルメや買い物を楽しむことができます。

今回は、少し早めのランチにこちらのお店に寄りました!

「うおや一丁」 とれたてまぐろを堪能!

「うおや一丁」は、水産棟で仕入れた新鮮なまぐろを楽しめるお店。本まぐろのお刺身定食がリーズナブルに食べられるほか、まぐろを使った唐揚げなどの多彩なメニューが人気を集めています。


サーモンや生アジを使った丼もあります
今回は、「まぐろ漬丼(880円)」をいただくことにしました。


まぐろの刺身の漬けがたっぷりのった丼に味噌汁、日替わりの小皿(この日はホタテのひもとちくわの和え物)付

卵黄を崩して、ぷりぷりのまぐろに絡めていただきます。濃い目に味付けされたまぐろに卵黄が絡むことで、舌触りがまろやかになりコク深い味わいに変わります。

卵黄を絡めることで、ご飯と一緒にかき込みやすくなり、食べやすさもアップします。これは、忙しい市場で働く人たちが短時間でしっかり食事をとれるようにと考えての工夫だそう。

たっぷりと添えられた錦糸卵と刻みネギもアクセントになっていて、他にはない美味しさでした! 市場ならではの新鮮な丼、ごちそうさまでした。


店長のモミさん
うおや一丁(大田市場やっちゃば横丁)
営業時間
7:00~14:00(テイクアウト及びお弁当のみ6:30頃より受付)

「伊勢重」 厳選された素材が揃うだし素材専門店

お腹がいっぱいになったところで、次に訪れたのがだし素材専門店の「伊勢重」。

「かつお節」「昆布」「煮干」「しいたけ」などのだし素材を、飲食店や食品の卸売業者に卸すほか、一般の人も多く訪れているお店だそう。まちなかで、だし専門店はあまり見かけないため、だしにこだわる人には気になるお店ですよね!



店頭には、さまざまな種類の乾物が並んでいました。


珍しい鯖節、宗田節、かつお節の厚削り節。そばやうどんのだしにおすすめです

昆布も大きくてこんなに立派です!
特に人気の商品は、店舗内で削っているというかつおの薄削り節だそう。今回は、特別に削っている様子を見せていただきました!



原料のかつお節を機械に通していくと、下にある箱に、ふわふわの削り節がどんどん出てきます。



この時に漂う香りがもうたまらない! かつおの香りに燻製の香りが加わり、旨みの強さが香りからも感じられます。削られた一枚一枚もとても立派で、美味しいだしが取れることは間違いなさそうな、しっかりとした削り節です。

昆布にも何か面白い商品がないかと探したところ、羅臼昆布の切り落としが詰まったパックを見つけました。



昆布を商品として成型する際に出た端切れを集めたものなので、価格もリーズナブル。それでも、十分に美味しいだしがとれるそう。羅臼昆布は、料亭などで使われることが多く、希少性も高いので、一般的に値段も高め。だし素材専門店ならでは、まさに堀り出し物といえそうな商品ですね!


最高の“合わせだしセット”を購入することができました!

店主の板倉隆さん
伊勢重(大田市場やっちゃば横丁)
営業時間
5:00~12:00

美味しいもの好きにはたまらない
専門店がたくさんありました


市場ならではの名物飲食店や食材店がたくさんあるやっちゃば横丁。他にもこんな食材店がありましたので、市場に行った際にはぜひ立ち寄ってみてください。午前中で閉まるお店が多いので注意してくださいね。

◆マルイフーズ(食肉)

食肉やウインナーなどの加工品を扱うお店。牛肉は和牛、国産牛、鶏肉と豚肉は宮崎県産にこだわっていて、価格もリーズナブルなので、一般の人にも人気です。牛肉は東京食肉市場にて一頭買いで仕入れているため、スーパーなどに置いていない珍しい部位も豊富に取り揃えています。


◆百泉食品(漬物)
全国各地のお漬物を中心に、「浅漬け」「古漬け」「たくあん」「梅干し」などを扱っているお店です。業務用の漬物を多く扱い、種類がとても豊富です。専門店ならではの幅広い商品知識で、味にこだわり、お客様の好みに合った商品を提案しています。


全国各地から品物が集まる大田市場。今回は、一般の人でも楽しめる買い物やグルメをリポートさせてもらいました。
<大田市場>
【住所】
東京都大田区東海3-2-1
【アクセス】
JR品川駅より都バス、または、JR大森駅・京浜急行平和島駅より京急バス
いずれも「大田市場」行
東京モノレール流通センター駅下車 徒歩20分
JR大森駅より京急バス「京浜島」又は「城南島」行 京浜大橋下車 徒歩1分
※一般の方向けに、駐車場のご用意はありませんので、公共交通機関のご利用をお願いいたします。

大田区内にはまだまだ注目のスポットがたくさんあります。あなただけの「おおた推し」スポットを見つけてみてください!見つけたスポットは、ぜひSNSへ投稿を。その際は#uniqueotaをつけてくださいね!

大田区シティプロモーションサイト「UniqueOta/ユニークおおた」では、「他にはない、大田区ならではのユニークな場所と出会えるまち」を合言葉に、区内のさまざまな魅力を発信中です。

ぜひ、あなたの興味あるコンテンツを探してみてください。次回の特集もお楽しみに!
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