昭和31年(1956年)創業の老舗銭湯「照の湯」は、現在3代目店主が受け継ぐ、昔ながらの風情あふれる一軒です。
店内に一歩足を踏み入れると、そこは昭和のムードが漂う空間。
レトロなロビーや番台が迎えてくれ、まるで時代をさかのぼったような、どこか懐かしい癒しの時間が流れています。
脱衣所には、コイン式ドライヤー(女性のみ)や体重計など、今も現役で使われている機械が並び、銭湯文化の息づかいを感じさせます。
そして、お風呂上がりにはやっぱり瓶入り牛乳! 昔ながらの楽しみも健在です。
照の湯ならではの名物が「古代ひのき風呂」。樹齢1000年以上、標高2000mを超える山で育った古代ひのきを使用しており、ひのきならではのリラックス感が心をほぐします。
中央に浴槽を配した珍しい設計も特徴のひとつ。これは、入浴者同士の視線がぶつかりにくいようにするための配慮で、「気まずさを感じにくいお風呂にしたい」という先代の思いが込められているそう。
昔ながらの「富士山の壁画」が印象的な浴場。手前に写っているのが「黒湯」です
湯は源泉かけ流し黒湯(熱湯と水風呂)を備え、季節に合わせて湯温を微調整。
約20年前のリフォームで新設された露天風呂は、外気を感じながら黒湯に浸かる開放感を味わえます。
玄関のシンボルでもあるファンタジックな壁紙も見どころのひとつ。これも先代発案の工夫で、「こどもたちに楽しんでもらえる場所にしたい」という願いが込められているそう。
「こどものころから家ではなく、銭湯でお風呂に入っていました。銭湯が遊び場で、友だちとよく入りましたね。今の照の湯を形づくった父も、引退後の今でも毎日このお風呂に入りに来ます」と3代目の前田さん。
黒湯のぬくもりとひのきの香り、ペンキ絵が織りなす、どこか懐かしくも新しい癒しを、ぜひ体感してみてください。
3代目店主の前田大典さん
照の湯
住所: 大田区仲六郷3-23-6
アクセス: 京急雑色駅徒歩5分
営業時間: 平日15:00~22:00、土日祝10:00~22:00(水・木曜休み)
〈入浴料〉
大人:550円(12歳以上)
中人:200円(6歳以上12歳未満)
小人:100円(6歳未満)
※サウナは別料金
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