「ものづくりのまち」大田区で奮闘する若手人材のなみなさんから、具体的な仕事内容や職場環境、日々感じていることなどをお聞きしています。
ものづくりの世界で、それぞれのチャレンジを始めた“ルーキー”の皆さんのリアルなお話から、大田区のものづくりを身近に感じていただければと思います。
Vol.５ 東城奈生 さん （株式会社 岩崎成型）
●この会社に入社した経緯は？
会社に入って３年目になります。人材派遣会社を通じて入社しました。
まずは就労トライアル期間として１か月間働いて、その後、正式採用となりました。
前職は、リサイクル関係の企業だったのですが、入社して最初の３年は現場を経験するということになっていたので、本当に現場仕事でした。
フォークリフトなども扱っていたんですよ。
ただ、体調をくずしてしまいまして…。 やはり体力的にきつかったですね。
それでも、現場の仕事は好きだったので、漠然とものづくりの会社で働きたいな・・と思っていて、いまの会社に興味を持ちました。
●現在、どんなお仕事をしているのでしょうか？
会社はプラスチック成型メーカーで、精密部品を扱っています。
社長曰く、「表にはでないが、見えない場所で重要な役割を担っているセンサーなどの精密部品」です。
私は大きく分けて２つの仕事をしています。
１つは、部品の組み立てで、もうひとつは出来上がった製品の検査です。
部品の組み立ては、ハンダゴテなどを利用して部品を接合する「溶着」や、所定の位置に部品を挿入する「圧入」の作業などです。
検査は、目視や顕微鏡などを使って、良品・不良品を見分ける作業で、プラスチックの欠けや溶けている箇所などをチェックします。
そのほかに、製品の計量や梱包作業、納品先への発送作業、在庫のデータ入力など、いろいろあります。
作業は、やはり難しいですね。特に検査は、とにかく種類が多いんですよ。
多品種少量生産なので、１か月で50種類ぐらいの製品を検査します。その製品ごとに、チェックするべき箇所などが異なるので、かなり細かい作業です。
過去の不良状況を確認したり、製造担当の方にポイントを聞いたりしながら仕事を進めています。
組み立て、検査ともに、１か月の作業量がおおよそわかるので、その日の状況に合わせて、自分で作業内容を決めています。飽きっぽいタイプなので、同じ仕事をやり続けるよりは、さまざまな作業を組み合わせてやるようにしています。
分厚い注文書があるのですが、それが段々減っていって、自分が作業した製品が着々と積みあがっていくのが、達成感あって好きなんですよね。
忙しければ、忙しいほどやる気がでるタイプです（笑）
●どのように仕事を進めているのでしょうか？
工場なので、もっと淡々と仕事をするイメージだったのですが、意外とよく話をします。
仕事の相談ごとや確認、調整などです。
会社のレイアウトは１階が製造現場で、２階が検査室なのですが、それぞれの担当の方ともやりとりがありますし、何かあったときには、こまめにミーティングもしています。
もちろんプライベートのことも話をしますよ。仕事時間はわきまえるように気を付けていますが。
やはりコミュニケーションが大事なので、一人で仕事をするのが好きな人は、ちょっと苦手かもしれないですね。
社長と奥様のお人柄だと思うのですが、２人がとても明るいので、会社全体に明るさが波及していくんです。
20代から70代まで、それぞれの年代の方がいるので、家族みたいです。
かといって、ベタベタした感じではないんですよ（笑）
私は社内に３人の母がいると言っています。社長の奥様とあと一緒に仕事をしている２名の女性社員の方です。個人的なことも相談したりして、とても頼りになる存在です。
●仕事をする上で、大事なところはどんなところでしょうか？
仕事内容もそうですが、「人としてともに成長をする」という会社の方針が、とてもよいと思っています。
年に１回、年間の計画を立てて、次の目標に向かって取り組むのですが、会社も一緒になって、社員の成長を考えてくれる感じで励みになります。
人によっては、検定試験の勉強などいろいろありますが、私の当面の目標は、ミスをできるだけ減らすということです。
それと、通勤時間がすごく無駄だと思うんです（笑）
大田区内に住んでいて通勤時間が短いのはいいですね。
残業は全然ないですし、やっぱりプライベートの時間も大事です。
●今後どうしていきたいですか？
注文から納品までの作業工程の全体がわかるようになって、もっと仕事の幅を広げたいと思っています。
材料の在庫状況や作業人員に合わせた生産計画、スケジュール管理など、今はまだまだ難しいですが、ゆくゆくはできるようになりたいです。
「家族のよう」とおっしゃる社員の皆さんと。
株式会社 岩崎成型
本社：東京都大田区南六郷１-20-17
設立：昭和50年１月
事業概要：プラスチック成型加工全般、成型用金型製作、超音波溶着加工、シルク印刷加工
主な受賞歴：「令和6年度東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」大賞受賞
https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/monodukuri/hyosho/jinzai_ikusei/
問い合わせ先
産業振興課（工業担当）
電話：03-5744-1376
FAX：03-6424-8233
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