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【特集】女子プロバスケットボールチーム「東京羽田ヴィッキーズ」に直撃インタビュー(前編)

地元に密着した温かさが魅力のチーム
「東京羽田ヴィッキーズ」にインタビューしました!


大田区を拠点に活動している、東京都で唯一の女子プロバスケットボールチーム「東京羽田ヴィッキーズ」。バスケットボールの活動で地域の方々に夢や希望を送り込む傍ら、「大田区観光PR特使」として地域のイベントにも多数参加するなど、地元に密着した温かさが魅力のチームです。そんなヴィッキーズで活躍する3人の選手にお集まりいただき、あれこれインタビュー! 普段の練習の様子や、大田区でお気に入りのお店などについて、和気あいあいと語っていただきました。前編、後編の2回に分けてお届けします。

※掲載している情報は公開日時点のものです。あらかじめご了承ください。

©️東京羽田ヴィッキーズ

お話を伺ったみなさん
キャプテン
F(フォワード)
奥田花さん
CF(センターフォワード)
秋元千那実さん
F(フォワード)
アイメレクモニィークさん


―― ヴィッキーズでは、小中学校の体育の授業でバスケを教える「クリニック」や、小学生を対象としたバスケ教室「ヴィッキーズアカデミー・スクール」の活動もされているそうですね。
奥田さん:「アカデミー・スクール」の構想は以前からあり、昨年の10月からスタートしました。男子プロバスケットボールチームでは結構あるそうですが、女子では初めてになります。

アイメレクさん:昨年は新型コロナウイルス感染症の影響でできなかったものも多いのですが、子どもたちにバスケを教える活動にも力を入れています。子どもたちはみんな、変に恥ずかしがったりせず、言われたことに対して素直に思いっきりチャレンジしてくれるんです。そういう姿を見て、私自身も刺激を受けることが多いですね。

―― 地域のイベントにも参加されているそうですが、印象に残っているイベントはありますか?
秋元さん:やはり新型コロナウイルス感染症の影響で昨年はできなかったものもあるのですが、春に行われる「大田区子どもガーデンパーティー」や、夏に行われる「羽田まつり」が印象に残っていますね。ガーデンパーティーでは、ヴィッキーズグッズを販売したり、小さなゴールを設けて、子どもたちに「シュートチャレンジ」を楽しんでもらったりしました。羽田まつりでは、お祭りTシャツを着て地域の方と一緒に御神輿を担いだりしたのが、思い出に残っています。

アイメレクさん:私は、地域の図書館で行った「お話会」ですね。人前で話すことにあまり慣れていないので、はじめは緊張したんですが、いざ始まってみると、子どもたちのかわいらしさにすごく癒されて。バスケの話をすると興味津々で「試合見に行きたい!」と言ってくれたりすることも多く、とてもうれしかったです。

奥田さん:私は「わんぱく相撲」です。小学生対象の相撲大会があり、その大田区大会に参加しているのですが、毎年行っているので同じ顔ぶれに会えたりするんです。子どもたちの成長の様子が見られて、何だか親のような気持ちになり、すごく楽しいです。

羽田まつり(左)とお話会(中央)、わんぱく相撲の様子(右)(©️東京羽田ヴィッキーズ)


―― バスケなど動きの速いスポーツでは、サッと呼べる短い名前「コートネーム」があると聞きます。皆さんのコートネームとその由来を教えてもらえますか?
アイメレクさん:私は「メル」なんですが、「メルシー」(フランス語で“ありがとう”)から来ていて、「感謝の気持ちを忘れないように」と、高校の先輩がつけてくれました。

奥田さん:私は「ハナ」で名前のままです。大学のときまでは別のコートネームがあったんですが、ヴィッキーズに来たときに名前にしようと思って、変えました。

秋元さん:私は「コウ」なんですが、由来が説明しにくくて……。私の高校ではコートネームのつけ方が変わっていて、先輩が一人ひとりに文章を考えてくれて、その中の文字を使ったりもじったりするという方法だったんです。私がもらった文章は「バスケットボールというこの道を迷わず突き進む」。この中の「うこ」の部分をもじって「コウ」です(笑)。「メル」とか「ハナ」みたいなわかりやすいものだとよかったんですけどね。でも、高校のときからずっと使っているので、もうすっかりなじんでいますね。

豆知識
みなさんのこれまでの主な大会成績

●アイメレクさん…インターカレッジ準優勝、ユニバーシアード4位
●秋元さん…インターカレッジ3位
●奥田さん…インターハイベスト16、国体5位、インターカレッジ5位

*インターハイ:全国高等学校総合体育大会
*インターカレッジ:全日本学生(大学)選手権
*ユニバーシアード:国際大学スポーツ連盟が主催する、世界の学生の競技大会。
          別名“学生のオリンピック”


―― みなさんのチーム内での役割、キャラクターを教えてください。また、それぞれ、他のお二人から見ていかがでしょうか?


奥田さん
秋元さん:彼女はキャプテンということもあり、すごくしっかりしているんですが、何だか面白い。しれっと笑わせてくれて、和ませてくれる感じです。
アイメレクさん:中心核になってワイワイするわけではないんですが、その場の雰囲気を楽しくできる人。すごくお姉さんで落ち着いているんですけど、ちょっと子どもらしいところがあるというか。
奥田さん:褒めてるよね(笑)?
アイメレクさん:褒めてます。
秋元さん:褒めてる、すごい褒めてる。


アイメレクさん
奥田さん:甘えん坊。
アイメレクさん:ええ、そう?
秋元さん:甘え上手。
アイメレクさん:そうかなあ。
奥田さん:いつも、「コウさんコウさん、聞いて」みたいな感じで寄ってくる(笑)。
秋元さん:寄ってくる(笑)。
奥田さん:そうするとつい「しょうがないなあ」って。何でもしてあげたくなっちゃう感じ。


秋元さん
アイメレクさん:コウさんは、どんなことを言っても、体がひっくり返るぐらい爆笑してくれるんですよ(笑)。
奥田さん:うんうん(笑)。
アイメレクさん:何でも笑ってくれる。本当に優しい。お姉さんっていう感じですね。


―― 試合前、ルーティン(※1)として行っていることを教えてください。
秋元さん:朝起きたら好きな音楽を流して気持ちを高めながら、オイルマッサージをし、その後ストレッチをします。私たちヴィッキーズと同じ大田区観光PR特使の「シクラメン」(※2)というアーティストがすごく好きで、お気に入りの曲をプレイリストに入れているので、それを聞くことが多いです。

奥田さん:私は、ガムを食べます。ガムを噛んだりすると集中力がUPするっていいますよね。それを信じて、いつも噛んでいます(笑)。

アイメレクさん:私は、タッチが良くなるまでシュートを打つようにしています。私のプレイヤーとしての役割はシュートを決めることなので、ドリブルやパスよりもシュートの練習をひたすらします。

※1 ルーティン…毎日、または大事なものを前にしたときなどに毎回行う、決まった所作や手順。
※2 シクラメン(SHIKURAMEN)…大田区蒲田で結成されたJポップアーティストグループ。聴けば聴くほど味が出る「スルメサウンド」をテーマにしたストレートな歌詞と、心のど真ん中に届くメロディーが特徴。


―― 皆さんの得意なプレイ、試合中の強みを教えてください。
アイメレクさん:私は、勝負どころのスリーポイント(※3)とリバウンド(※4)ですね。
秋元さん:ミドルシュート(※5)と、ボールを受けてからシュートまでのスピードです。
奥田さん:私はカッティング(※6)ですね。

※3 スリーポイント…「スリーポイントシュート」のこと。「スリーポイントライン」の外側から打たれた長距離のシュート。通常は2得点だが、このシュートが決まると3得点入る。
※4 リバウンド…シュートしてゴールに入らなかったボールをつかみ取ったり、弾いて味方に渡したりすること。
※5 ミドルシュート…中距離のシュート
※6 カッティング…オフェンス時に、ボールを持っていないときの動き方。相手のディフェンスを崩したり、ボールを持ったプレイヤーが攻撃しやすくしたりするためのすべての動きをいう。


―― 普段、個人的によくやっている練習はありますか?
アイメレクさん:私はやはり、色々なシチュエーションのスリーポイント練習ですね。試合中に自分がすることの多い動き、パスを受ける角度や足の向きなどはある程度決まっていて、打つときのシチュエーションも結構決まっているので、同じ条件でパスを出してもらって練習しています。
(©️東京羽田ヴィッキーズ)

秋元さん:私は「キャッチ&シュート」で、ボールをキャッチしてから素早くシュートする練習です。試合中も練習時と同様にできるのが理想的ですが、やはり試合になると練習のときとは全然感覚が違うんです。なので、少しでも「試合感」をもってできるように、できるだけ試合中をイメージしながら練習しています。
(©️東京羽田ヴィッキーズ)

奥田さん:私は、ディフェンスが当たっている状態でもきちんとシュートを決める練習を、今は特にしています。ずっと同じことをやるわけではなく、試合でシュートが入っていないならシュート練習など、その時々の自分にとって課題だと感じていることをやります。練習中にミスしたりすると、やっぱり悪いイメージが残り、次の試合中に不意にその場面がフラッシュバックすることがあるんです。フラッシュバックはおそらくみんな経験があると思うんですが、そのイメージをかき消し、自信をつけるために練習をしますね。
(©️東京羽田ヴィッキーズ)

―― ヴィッキーズの好きなところを教えてください。
秋元さん:ファンの方がとにかく熱くてあたたかいところですね。
アイメレクさん:同じくです。ファンの方があったかい! 「うどん屋 大作(だいさく)」さんとか、パン屋の「ブーランジェリー ミモレット」さん、八百屋の「八百清(やおせい)」さんとか、応援してくださっているお店もたくさんあるんです。
秋元さん:あと、お弁当屋の「plate lunch Nanary(プレートランチ ナナリー)」さんでは、お米の購入でバスケのチームや選手を応援できるシステムをつくってくださっていて。選手のプロフィールカードが貼ってあって、そのお米を10キロ買うとその選手に3合の応援米が届く、というようになっているんです。
アイメレクさん:あれもとてもありがたいですよね。
奥田さん:あと、道を自転車で走っているときに「ヴィッキーズがんばれ〜」と声をかけていただくことも多いです。
アイメレクさん:そうそう、自転車で走っていると、小学生に「ヴィッキーズですか? がんばって下さーい」って言われることも。
奥田さん:かわいいよね。そんな地域の皆さんが温かいところが、ヴィッキーズの一番素敵なところだと思いますね。

豆知識
ヴィッキーズを応援できる「ヴィッキーズ米」制度

東京羽田ヴィッキーズ公認の特別米「ヴィッキーズ米」は、購入することで選手を応援できる、新しい応援の仕組みです。お米は山形県長井市産「はえぬき」で、玄米の栄養分を残しつつも白米同様に炊ける「8分づき」。合計10キロの購入で、応援したい選手に3合の応援米を届けることができます。お弁当屋の「plate lunch Nanary」で購入できるほか、以下サイトの専用フォームからも注文できます。
*「ヴィッキーズ米」紹介ページ:http://vickies.jp/vickiesrice/

(©️東京羽田ヴィッキーズ)


―― 本当に素敵ですね。では、チーム自体の好きなところはありますか?
奥田さん:仲がいいです、本当に。コウさん(秋元さん)が一応チームで一番上なんですけど。
秋元さん:ッフフフフ(笑)。
奥田さん:下の子たちとふざけ合ったり、よく相手にもしてくれるので、やっぱりそういうところからしても、とても雰囲気がいいなって思います。
アイメレクさん:私もそれはすごく思います。お姉さんたちが本当に優しいなって。なんかこう、こことここが固まってみたいな「女の子あるある」がない感じが。
秋元さん・奥田さん:アハハハ。
秋元さん:本当に、仲はいいなって思いますね。ハナ(奥田さん)もさっき言ってたんですけど、まあ私最年長なんですけど、なんかそこをネタにしてふざけてくるみたいな(笑)。
奥田さん:若い子たちも、いい意味でグイグイ来るからね。
秋元さん:いい意味でほんとにふざけてくるので、「オイ~」って言いながらも、なんか「仲いいなあ、ほんとに」っていつも思いますね。
奥田さん:いつもとても騒がしいです(笑)。

(後半に続く)

東京羽田ヴィッキーズ 公式サイトhttp://vickies.jp/
選手たちのSNS
アイメレクさん… Twitter@merumoni5/Instagram@aimoni_2
秋元さん… Twitter@Chinamiiko7/Instagram@chiiiii_na
      Facebook@7.chinami.akimoto.vickise
奥田さん… Twitter@hana_f5

(注)営業時間等の最新情報は、直接各施設・店舗にご確認ください。
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